9・10月のふれあいギャラリー     

  日本画家 水野本光先生

四季彩 「岩倉の歴史」  

  飛鳥時代の岩倉には塔のある大寺・長福寺が建立されていました。
 文明11年築城とされる岩倉城は、尾張上四郡を支配し、街道は旅人の
往来でにぎわい、城下町として尾張の中心的な役割を果たしていました。
 菜の花や大根の花・蓮華草の咲き乱れた尾張野の春。 川遊びの歓声
が一日中響いていた五条川の夏。鎮守の森で栗やどんぐりをポケットいっ
ばいに拾った収穫の秋。白銀に輝く、中央アルプスを遠望した霜の朝等々
の情景は、都市化の波とともに失われ、子どものころの思い出になってし
まいました。この懐かしい「岩倉の昔」を、自然や伝承を基に、12回に分け
て、イメージ化し、私なりに描いてみました。(文 水野本光先生)