平成13年度 第2学年職業体験
1 目的
額に汗して働き、きつい労働を避けようとする傾向、職人芸やもの作りを軽視す る傾向、ホワイトカラー志向など、最近の若者の「労働離れ」が叫ばれている。
一方、学校における進路指導が進学指導一辺倒から「生き方指導」へ変化をして 久しい。しかし、現状をふり返ってみると「生き方の指導」つまり「生涯を通した キャリア形成のための援助と指導」は十分行われていないと感じる。
そこで、本年度2年生では、「働きがいのある人生のための準備」として、職業 体験を位置づけ、次の目的で実施したいと考えた。
@ 働く体験を通して
A 働くことの意義を考え
B 働きがいのある人生を送るために必要な知識や技能を身につける。
C そして、社会との接点も持つ。
・この取り組みで育てたい能力 |
育てたい能力 |
1 生き方設計能力領域
・キャリア設計の必要に気づきそれを実際の選
択行動で実現する諸能力 |
能力1 生活上の役割把握能力
能力2 仕事における役割認識能力
能力3 キャリア設計の必要性と過程理解能力 |
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2 進路情報をみつけ、
活用する能力領域
・キャリアに関係する幅広い情報源を知り、
様々な情報を活用して自分と仕事・社会と
の関係付けを通して自己と社会への理解を
深めさせる諸能力 |
能力4 啓発的経験への取り組み能力
能力5 キャリア情報活用能力
能力6 学業と職業を関連づける能力
能力7 キャリアの社会的機能の理解能力
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3 意志決定能力領域
・進路選択に当たって直面する様々な選択枝
から、納得できる最善の決定をし、その結
果に対処できる能力 |
能力8 意志決定能力
能力9 生き方選択能力
能力10 課題解決・自己実現能力
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4 人間関係能力領域
・自己と他者の存在に関心を持ち、様々な人
々との関係を築きながら、自分を生かして
行くための能力
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能力11 自己理解・人間尊重能力
能力12 人間関係形成能力
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2 実施方法
@「総合的な学習の時間」4回、合計8時間で実施
第1回・・11月15日(木) 13:30〜15:30
第2回・・11月22日(木) 同上
第3回・・11月29日(木) 同上
第4回・・12月 6日(木) 同上
A 事前指導
ア 10月15日(水)学活(学年集会)
・職業体験に関する説明
・体験する職場に関するアンケート実施
イ 10月23日(月)〜25日(木)で人数調整
ウ 10月31日(水)学活(学年集会)
・「職場への訪問(あいさつ)」に関する諸注意
エ 11月 1日(木)5,6限総合の時間
・職業体験場所へのあいさつ
B 事後指導
ア 12月 7日(金)朝の「読書の時間」
・職業体験感想とアンケート
イ 12月11日(火)5限(保護者会の午後)
・職場へのお礼状作成
ウ 12月15日(土)3限ゆとり(後半10分)
・お礼のあいさつ訪問に関する諸注意
エ 12月15日(土)・16日(日)・17日(月)授業後
・お礼の挨拶訪問
3 職業体験場所の確保について
・依頼した関係諸機関
ア 岩倉市青年会議所
イ 岩倉市商工会
ウ 岩倉コミュニティビジネス.COM
・依頼した個人
ア 保護者
イ 南中校下住民
ウ PTA会長
エ 河村貴司さん
オ 学校長
・その他(直接依頼)
4 職業体験場所(44カ所)
・しらゆりの里 ・岩倉市社会福祉協議会
・図書館 ・岩倉郵便局
・JA愛知北グリーンセンター岩倉店 ・コスモ石油満油商事
・桜井石油 ・ドリーム大地
・ユニー岩倉店 ・ユーストア八剱店
・カネスエ八剱店 ・マクドナルド岩倉ユニー店
・マクドナルドユーストア店 ・ホームエキスポ岩倉
・おさや糸店 ・天山
・ポピー岩倉支店 ・ラ/ベゼ
・幸デザイン美グッズ ・ウッディ和泉
・タイムズマート本町店 ・ローソン大市場店
・サンクス岩倉駅前店 ・トップワン岩倉店
・和光堂 ・東部保育園
・曽野幼稚園 ・曽野第2幼稚園
・下寺保育園 ・岩倉動物病院
・水耕栽培研究グリーンアカデミー ・ビューティーサロン伊藤
・寿園芸 ・ソノケミカル
・森磯商店 ・大橋印刷所
・中島屋代助商店 ・つばさ文庫岩倉店
・魚初 ・中村リビングサービス
・サークルケイ中本町店 ・アマンド
・岩倉文具 ・野尻製作所
5 生徒の声
ア 体験内容について
・僕は××に行った。店を15分ぐらい案内をしてもらったあと、軍手をはめて 外に行き、草むしりを延々とやりました。この職業体験では、僕たち以外に高 校生が来ていました。高校生が4時までだったので、僕たちも4時まで(本当 は3時半までなのに)、2時間草むしりをやりました。手がチクチクしたり腰 が痛くなったりとかなりハードな仕事でした。終わってやっと学校に着いたら 最終下校近くになっていた。大変な一日だった。
・私は××いうところに行きました。そこでまず教えてもらったことは、トイレ 掃除、窓拭き、パーマに使うときの紙みたいな物を伸ばすこと、タオルたたみで す。お店の人はみんな優しかったです。お茶の入れ方も教えてもらい、実際に お茶を入れてお客さんに出しました。美容師さんの仕事は、結構はなやかな仕 事というイメージが強いけど、本当は地味な作業が多いことがわかりました。
・僕は××のマクドナルドに行った。初めはいろいろ店の仕事の説明をしてもらった。 やっぱり、食べ物を扱う仕事だから、衛生管理がしっかりしていて、手を洗う にもすごく気をつかいました。最初の仕事は、銀のトレーをふいた。そしてほうき で床を掃きました。その後、実際にハンバーガーを作りました。パンを焼いて、肉を 焼き、ケチャップ、マスタード、オニオン、ピクルスをのせて、焼いたパンではさんでできあが り、最後に紙で包みました。簡単そうで、結構手間がかかった。今まで経験した ことがないことが体験できて、とっても良かったです。
イ 社会で初めて働いて
・私が初めて社会に出て最初にわかったことは、時間は必ず守るということでし た。特に私がお世話になった××さんでは10分前行動ということも教えてい ただき、やっぱり時間を守ることは社会に出てすごく大切なんだなということ がわかりました。××の人達は、お客さんにはやく商品が出せるように、テキ パキと仕事をしていた。また、お店の人達はていねいにいろいろなことを教え てくれたのでとてもうれしかった。××で働いて、私自身何だか少ししっかり してきたような気がします。
・僕は今回の職業体験が成功するかどうかとても不安でした。だけど、1回目の 体験でその不安は吹き飛びました。理由は、店の人が優しく接してくれたし、 お客さんも優しく声をかけてくれたからです。特に、商品の配列をやっている と「働いているな」って感じがして楽しかったです。2回目、3回目になると、 市役所へのおつかいも増えました。そこでは岩倉塾の仕事の手伝いをしました。 郵便物を折る仕事だったのでとても大変でした。今回の体験で、恥ずかしくて 人前で声を出せなかった僕が、お客さんに「いらっしゃい」と声をかけれるよ うになりました。
・初めて社会に出て感じたのは、嫌いなことでも何でもやらなくてはいけないと いう厳しさ。そして、お客さんに対する笑顔です。1回目。外で花の鉢に値札 をはりました。値段を間違えたり、同じ品物に2枚はったりともたついた。2 回目。米レジをした。これは動いていないと腰が痛くなってくるし、本当に疲 れた。3回目。野菜の袋詰め。10分もやると頭がぼーっとなってきた。茄子 の袋詰めでは袋を何度もやぶった。最終回。米の精米に挑戦、米が重くて大変 だった。しかし、この日の仕事が終了したとき「あー終わったなあ」と実感し た。いい社会勉強になりました。
・私にとって、初めてお店で働かせてもらい、とても良い経験になりました。お 客さんとの接し方もむつかしく、困ったこともたくさんありました。しかし、 楽しいこともありました。お店で働いている人達をみていると、何だか自分も 頑張ってみようと思ってきました。最後の日に、ビーズアクセサリーを作らせ てもらった。初めてやる作り方で時間がかかってしまった。4日間という短い 間だったけど、とてもいい社会勉強になりました。
汗をかいたこともあり、これが働くっていうことだなあーと実感しました。
6 生徒へのアンケート結果
ア 職業体験はあなたにとって役に立ちましたか
とても役に立った 79%(91人)
まあまあ役に立った 20%(23人)
それほど役に立たなかった 1%( 1人)
全然役に立たなかった 0%( 0人)
イ 職業体験で、あなたは成長したと思いますか。
とても成長した 48%(56人)
まあまあ成長した 48%(56人
それほど成長しなかった 3%( 2人)
全然成長しなかった 1%( 1人)
ウ 職業体験で、社会の厳しさを感じましたか。
とても感じた 43%(50人)
まあまあ感じた 41%(47人)
それほど感じなかった 12%(14人)
全然感じなかった 4%( 4人)
7 職場からの声
(回答していただいた事業所は28カ所。回収率63.6% 1月10現在)
ア 職業体験の実施方法について
・1週間の間隔があったため、継続的に行う仕事は断念しました。いろいろな仕 事を経験させようと思い、仕事内容をその都度変えました。そのために、つい ていて指導しなければいけないということが、時間がとられ、仕事に少し差し 障りが生じましたことも事実としてお伝えします。思ったよりも頑張ってくれ て大変助かりました。
・保育園ですので人数は多くても可能ですが、同じ生徒さんが、何回か来てくだ さると園の生活、園児との関係も慣れてもらえ、良いのではと思いました。個 人差もありますが一日でも楽しめた人、緊張し不安だった人もありました。
・職業体験の1日のプログラムができていなかったので、色々な仕事の内容を教 えることができなかった。
・1日でやった方が良かった。
・店に来られる前に、質問事項(例えば、ガソリンスタンドを外から見て)を持 参されると答えやすいと思いますし、話しやすい。
・体験時間が短すぎず良かったと思います。
・「お客さん扱いしなくいい」と言われていたので、遠慮なくいろんな仕事をお 願いすることができて、よかったです。
・従来は1日のみの体験学習だったと思いますが、今回の4日間とおいう回数は とても効果的だったと思います。
・同じ曜日の、同じ時間はどうかな? 朝から夜までとか、変化があると良いの では。
・子どもたちの職業に対する関心度が見られ、とても良いことだと思います。
・1:30〜3:30という時間帯だけでは1日の仕事の流れでやらせてあげら れる仕事が限られてきてしまいます。もう少し時間をランダムにしてもらえる と、もっと違ったことを体験させてあげられると思うのですが。
・1日5〜6時間の2日間が希望。作業が単純になってしまうから。
・毎回違う生徒さんが来てくれた方がいいと思います。
・とても良い方法だと思います。
・特に問題はございませんでした。今年のような方法でよろしいかと思います。
・実施に対しての協力は惜しまずいたします。
・今年から実施方法が変わりましたね。こちらの方が生徒さん自身が体験と言う より、仕事をしに来ているという感覚が芽ばえ、より責任をもって前向きに仕 事に取り組んで頂けたような気がしました。前回までの方法よりも一歩前進で きる機会が多いと思います。
・当施設では、時間帯や時期は特に不都合はありません。ご希望に合わせたいと 思います。
・学校の都合もあると思いますので、良いかと思います。子ども等の希望があれ ば、自由に来て思った物を作ってください。
・社会勉強のためには、すごくいいことだと思います。
・日程の決定はできるだけ早いほうが良いと思います(1ヶ月以上前)。
・1ヶ月以上前に、職業体験の実施日を連絡して欲しい。当方は農業なので、種 まきから収穫までの体験をしてもらいたいので、今回の期間(1ヶ月)だけで は、日程が足らず、後日1回来てもらうことになると思う。
イ 職業体験に関する意見・感想
・当店に来てくれた子どもたちと話をしていて、「自分たちのご両親は、もっと 大変な仕事なんだから、手伝いをして、大事にしなくてはいけないね・・」と いう話になりました。そのことから、家での手伝いをするようになったという 手紙をもらって、労働の大切さを理解できたことは、よい経験だと思います。 ・地域の生徒が地域の大人と交わることは良いことだと思います。職業体験を通 じ、夢のある生徒さん達の選択肢が広がり、交流が生まれるよい事業だと思い ます。
・職業体験は今の時代とても必要なことと思います。社会に出る前、少しでも働 くということが分かれば気持ちが違うと思います。とても十分なことはできず、 かえって不安を与えてしまったりしますが、今後も無理のない範囲で協力させ ていただきたいと思っています。受け入れ側としましても、要領がわかってき て、負担も少なくなり、助かっています。
・社会を知るためには、良いけいけんだと思いますので、ぜひ続けてください。 ・今回は男子ばかりでしたので、女子も混ぜてもOKです。
・体験より、クラスごと見学にまわって、見て聞いて知ることが先だと思います。 (体験は興味のある人のみの方が良い)正直言って手間がかかります。また、
生徒の反応が今ひとつです。残念です。今の中学生は無口で、元気がない。
・教育の仕事をしているので、私たちにも良い勉強になりました。これからの時 代、子どもたちには、大変必要で、重要な体験ですので、時間の許す限り、より 多くの生徒がより多くの職業を、複数体験することもいいと思います。
・私どもとしては、どこまで経験させればよいのか非常にとまどいましたが、先 生からの「何から何まで」という言葉で、日常に経験のない作業をしてもらう ことになりまして、大変うちのパートもよろこんでおります。作文を読ませて いただきましたが、職業体験によって、多少なりとも内面の成長があればと思 います。
・私どもは、学校側に対応しただけです。子どもたちがもっと体験したいと思っ てくれれば、それに答えてやりたいと思います。
・自分の将来に対する働く意義がはっきりし、職業への夢と現実を自覚するには 良いと思います。年間でこういう機会をもっと増やし、机上の勉強も良いが、 社会へ出て、体で感じることがとても大切だと思う。子どもたちの将来への道 案内先の手助けが大人の(地域)役割ではないでしょうか。
・郵便局は12月が1年中で最繁忙期となりますので、そこだけはさけて日程を 組んでもらえると良いかと思います。子どもたちに配達もしてもらいますので、 寒からず暑からずの10月ぐらいがベストです。体育大会等もあって日程調整 は難しいとは思いますが、一考願います。
・もう少し職場に適した生徒さんを選んだ方がいいと思う。あと、事前に先生も 一緒に事業主さんと面談した方がお互い安全な職業体験ができるのではないか と思います。
・中2より中3でおこなった方が有益ではないでしょうか。職場の人と中学生と 話し合うという方法も取り入れたいですね。受け入れる側も勉強になります。 来年もよろしく。
・もっとたくさん教えることがありました。
・子どもたちにとって意味のある体験だと思います。お礼状をいただきうれしか ったです。子どもたちによろしくお伝え下さい。
・前向きに仕事に取り組んでいる姿に感心しました。
・普段、私たちも体験できないような事ができて、逆にいい体験ができました。 また、次回もこのようなことがありましたら、是非、生徒さんと一緒に楽しく 仕事をしたいなと思いました。
・1週間おきの職業体験でしたので、ご利用されている患者様方の顔も同じです ので、名前を覚える事をできたようです。いろいろな患者さんがご利用されて いますので、生徒さんも、驚きや戸惑い、どうして接して良いのか不安もあっ たと思います。これからも、このような施設等にも興味を持って欲しいと思い ます。生徒さんからの感想文、職員一同拝見させていただきました。ありがと うございました。
・機械操作や作業をもっと教えたかったです。今回の両名は、とても気のあった コンビです。特にK君には、O君を思いやる気持ちがあり、O君もK君の言う ことを聞いていて、見ていてほほえましく思いました。
・職業体験にくる場所について、目的意識をはっきりと持ってきてもらえると良 いと思います(そこで、何が知りたいか。何がやりたいか)。
・いろいろな職業体験をすることは良いことだと思う。
ウ 職場からのアンケート結果
@ 今回の職業体験は、1週間おきの4回で実施ししましたが、この方法につい てはどうだったでしょうか。○を一つおつけください。
ア この方法でよかった
イ この方法でよかったが、もっと回数が少ない方がよかった
ウ この方法でよかったが、もっと回数が多い方がよかった
エ この方法でよかったが、時間帯が午前の方がよかった
オ 1週間おきよりは、連続の方がよかった
(体験日数は何日ぐらいが適切ですか( )日)
カ その他( )
ア 63%(17人)
イ 3%( 1人)
ウ 3%( 1人)
エ 7%( 2人)
オ 18%( 5人)(3日・・2、2日・・1、5日・・1)
カ 3%( 1人)(他の学校は1日で、朝10:00〜1:00までです)
無回答 3%( 1人)
A 今回の職業体験は11月15日(木)〜12月6日(木)で実施しましたが、 時期についてはどうだったでしょうか。○を一つおつけください。
ア ちょうどよかった
イ もう少し早い時期の方がよかった( 月ぐらい)
ウ もう少し遅い時期の方がよかった( 月ぐらい)
エ その他( )
ア 54%(15人)
イ 36%(10人)(7月、8月か9月、9月、10月・・5、もう一週間早く・・2)
ウ 0%( 0人)
エ 7%( 2人)
無回答 3%( 1人)
B 一つの事業所の体験人数は2〜3人(4、5人のところも数カ所ありました が)でしたが、適切な体験人数は何人でしょうか。○を一つおつけください。
ア 1人がよい
イ 2・3人が適切
ウ 4・5人が適切
エ その他( )
ア 3%( 1人)
イ 75%(21人)
ウ 11%( 3人)
エ 11%( 3人) (1〜2名、2名・・2)
C 来年度も本校生徒を職業体験に受け入れていただけるでしょうか。
ア 受け入れたい 79%(22人)
イ 見合わせたい 3%( 1人)
ウ その他 18%( 5人) (都合が合えば受け入れたい・・2)
8 今後の課題
・ 学校行事・授業・学校5日制とのかかわりの中で、実施時期を検討する。
・ 学校と受け入れていただく事業所との連絡を早めに、十分取る。学校の意図や 希望、受け入れ側の希望を両者が十分把握しておく。
・ 生徒の目的意識の高揚をどのように図るか。
・ 生徒の希望にそう活動場所の確保に努める。
・ 活動場所への移動・活動中の安全指導を徹底する。万一の事故に備えて、連絡 体制を整備する。
・ 学校の枠組みだけでなく、生徒が社会との「つながり」を一層深めていけるよ うに、職業体験の質を高める。
9 おわりに
今回の職業体験を終了して感じたことは、地域の方々の暖かさです。本校の生徒だけでなく最近の子どもたちの傾向である、「社会性の低下」「社会体験の不足」を地域の方々も感じていただいていました。
確かに、いろいろな考え方があり、様々な意見があります。しかし、基本的なスタンスは私たち学校の職員とほぼ同じだったような気がします。開かれた学校や地域との連携が叫ばれ、本校がその実践に向かって様々な取り組みをしている中、大きく力づけられたような気がします。
そして、生徒達はこの体験を通して、社会や職業(働くこと)の厳しさだけでなく、社会の人との関わりを通して学んだことに大きな意味があったように思います。これが生徒達にとって「生きる力」につながると確信しています。